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『劇場版HUNTER×HUNTER〜緋色の幻影〜』
佐藤雄三インタビュー @

―― 佐藤監督はいつもバンバンさんと呼ばれて慕われていますが…。

佐藤 えっ、そこからですか!

―― 事前に情報を得たところによると、「バンバン仕事をしていく」のが由来だとか。社内でも信頼を置かれているってことですよね?

佐藤 うーん。いや、それは実は違うんですよ。僕、若い頃ばんばひろふみに似てたからバンバンって言われるようになったんです。当時の先輩につけられたあだ名です。

―― えっ!? そうなんですか?

佐藤 仕事は……そんなに好きでもない(笑)。

―― そういう理由だったんですか……。いやでも、手が早いというのは、由来とは関係なく、よく聞くお話なんですが。

佐藤 まあ、早くないと生活できないので(笑)。もともとアニメーターだったんでんですけど、その時も手は早いほうだったと思います。

―― さすがですね。さて、いきなり本題に入ります。佐藤監督はこれまでTVシリーズで『アカギ』や『カイジ』などを手掛けられていましたが、今回が劇場作品初めてですね。TVシリーズの経験が役に立つといったことがありましたか?

佐藤 『カイジ』破戒録篇の8話ってご覧になりました? コンテは浅香(守生)君なんですが。

―― 地下王国という労働施設で主人公カイジが班長とチンチロリンで対決する話ですね。ファンの間では名作と言われている回だと思います。もちろん見ています。

佐藤 班長がサイコロでのいかさまの失敗を後悔するシーン。班長がむくむくっと大きくなるイメージ映像とか、おもしろい演出が色々あって、自分の作品でもやってみたいなと思っていたんですよ。

―― ということは……あそこですね!?

佐藤 そうです!

―― キルアが、兄イルミに、こてんぱんにやられるシーン…ですよね?

佐藤 その通りです。キルアのイメージの中で、イルミがぐぐっと大きくなっていきます。あれはカイジの演出手法を少し参考にしてます。

―― なるほど…。今回の作品は、キルアの葛藤もひとつのテーマですからね。

佐藤 これ以上言うとネタバレになっちゃいますよ。

―― うっ……そうですね。ここまでにしておきましょう。公開したらもう少し突っ込んだ質問をします。最後に初めて劇場監督を経験した感想を教えてください。

佐藤 今回、TVで培った感覚で、劇場作品をできるかは不安だったんですけど、全体の時間がないなりにも、コンテを粘らせてもらえたり、欠番カットが多めに出たせいでシーンとして幻になってしまったところがあったりと苦労も多かったですが、原作ファンの人や初見の人どちらにも楽しんでもらえるように作れたと思っています。是非劇場に足を運んで見てもらえたら嬉しいですね。ハンター最高です!

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