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監督のまっすーが、制作現場についてお話するよ!
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第10回 背景美術について
2018年6月18日

みんな!こんにちは!こんばんは?おはようっっ!みんなは、今日のごはんは何食べたかな?ぼくは、まだなんだ。じゃあちょっとしつれいして…。もぐもぐ…ふぅ、ごちそうさま!みんなもごはんはちゃんと食べようね!それで、元気に「若おかみは小学生!」を応援してね!…え、ごはんの話はいいって?ごめんね、いつも春の屋のごはんがおいしそうだからつい……。じゃあまんぷくになったところで、今日もアニメのつくりかたのお話をはじめるよ!

前回は「色彩設計」のお話をしたね。それで、おっこちゃん達がすんでる世界を描くにはもうひとつ、「背景美術」が必要なことをお知らせしたよね?
まずはその背景美術をつくるための設計図、「美術設定」が必要なんだ。
『若おかみは小学生!」では矢内京子(やうち きょうこ)お姉さんが、「美術設定」をいっぱい描いてくれたよ!今回は、実際にある旅館や街並みをアレンジ…つまり少し変えたりして作ったんだ。春の屋の中は、こんなふうにしよう、とか、露天風呂はここにしよう、とか、じゃあおばあちゃんのお部屋はここだね、という設計図を描いてもらったんだ。

なぜこの「美術設定」という設計図がいると思う? アニメはい~~~っぱいの人が描くからバラバラにならないために「アニメ専用のもの」をつくってきたよね。……そう! 「美術設定」もバラバラにならないために必要なんだ! 「あたしは春の屋はおトイレがウォシュレット(商標)つきで台所はシステムキッチンだと思う!」とか、「ぼくはそうだな、春の屋は庭にジャングルジムと滑り台があって、庭は野球場とサッカー場付きにする!そのほうがだんぜん、ぼくの好みだ!」なんて好き勝手やったら、めちゃくちゃになっちゃうよ!
だけど、「美術設定」を作るのには、他にも理由があるんだ。キャラクターデザインの朝来お姉さんや色彩設計の中島お姉さんが色々なことを考えてたみたいに、美術設定も、おっこちゃんたちがどんなところで暮らしているのかイメージをつくる大切なものなんだ。ただおっこちゃんの住む建物や街並みを描くだけじゃなくて、色んなことを考えながらつくるんだよ。例えば、人がどのくらい住んでそうだとか、都会から離れた温泉のまちっぽく、古いたてものを多めにしてみたりとか、時代は今っぽいことが分かるようにコンビニがチラッとあるけど、わざと信号機や電柱を外してみてお土産物屋を多めに入れてみよう、とかね。
とにかく工夫がいっぱいなんだ!ほかにも、クラスメイトのより子ちゃんの家はこのあたりにしよう、とか、真月ちゃんの住む大きな秋好旅館はおっこちゃんの住む春の屋の近所だから、きっと春の屋から見える場所にあるに違いない、とかね。第2話の最初の方で、おっこちゃんを見送る康さんの後ろをよーく見ると、秋好旅館が後ろにそびえたってるのが見えるよ! チェックしてみてね!

じゃあ今日はこのくらいにしようかな。
「背景美術」はまず美術設定が必要なことはわかったかな?
じゃあ次回も背景美術のお話をさらにくわしくするよ!待っててね!

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