おぎにゃん
あ! お師匠お久しぶりにゃん!!
アニメ仙人
ひさびさ登場ねん。おぎにゃんだけでは心配なので、一緒にアフレコ現場についてくねん。
おぎにゃん
収録現場は、都内某スタジオの地下なのにゃ。あの扉の奥から人の気配がするにゃん。
アニメ仙人
入ってみるのねん。今『DEATH NOTE』のアフレコをしている最中のはずねん。
おぎにゃん
緊張するにゃぁ……おじゃましますにゃん。
アニメ仙人
ここが、アフレコの作業現場なのねん(写真参照)。
機材の前に座っているのが、奥から音響監督の山田知明さんとミキサーのはたしょうじさんなのねん。ソファには、監督の荒木哲郎さんと監督助手の伊藤智彦さん、演出の作楽クリエイト所属の米田光宏さんもいるのねん(写真参照)。
おぎにゃん
アフレコにはいつもどんな人が来ているのにゃ?
アニメ仙人
必ずいるのは音響監督、ミキサー、録音助手といった音響スタッフの人たちと、セリフのある声優。他に、アニメスタジオからは、監督と各話の演出家、制作プロデューサーが、基本的に出席するのねん。あと、テレビ局からプロデューサーがきたり、音響制作に関わるスタッフがくることもあるねん。
おぎにゃん
監督がアフレコに参加するのは何でにゃ?
アニメ仙人
自分のイメージする作品やセリフの雰囲気を声優や音響監督に伝える必要があるのねん。声優のセリフを聞きながらイメージと違ったときには注文を出したりする役目だね。演出家は、アニメーションの絵が制作途中の場合は、「実際はこんな感じの絵になります」って説明を入れたり、「芝居にあわせて絵をこんなふうに変えます」ってことを決めたりするのねん。
おぎにゃん
監督が声優に直接お願いするのかにゃ?
アニメ仙人
それは違うのねん。監督は音響監督に例えば「もっと慌てた感じが欲しいです」って言う。そうすると、それを音響監督が声優に「もう少し事態を飲み込めてない雰囲気で言ってみてください」っていう具合に伝えてくれるのねん。アフレコ中の声優のところに行って直接指示する場合もあれば、通話のスイッチを押して機械越しに話す場合もあるのねん。
おぎにゃん
なるほどにゃん。この、作業現場からガラス越しに見える場所がアフレコする場所なんだにゃ(写真参照)
アニメ仙人
ガラスで仕切られているから、こちらの声は通話スイッチを押さない限り向こうに聞こえないのねん。だから、録音中にこちら側で打ち合わせをしても大丈夫なのねん。
おぎにゃん
声優の声はマイクを通して聞こえるってわけにゃ!
アニメ仙人
そうねん。だいたいどのスタジオでも3本のマイクを使ってアフレコをしているのねん(写真参照)。おぎにゃん、じっくり見学するといいねん。
おぎにゃん
声優さんたちは今は練習をしているみたいにゃん。
アニメ仙人
アフレコの流れとしては、まずはじめに音響監督が台本の確認をするのねん。声優はあらかじめ台本をもらって練習してきているんだけど、台本に変更点が出た場合はそれをはじめにキャストに伝えなくちゃいけないのねん。例えば、シーンの順番が入れ替わったり、セリフがなくなったりとか。
おぎにゃん
みんな台本を読み込んできてるんだにゃ。
アニメ仙人
次に、収録する話数の映像をみんなで試写するのねん。最近は台本と一緒にビデオをもらって練習しているケースが多いから、試写を飛ばす場合もあるのねん。そして、AパートとBパートで区切って収録する。
おぎにゃん
まずAパートにゃんだな。
アニメ仙人
Aパートのテスト→ラストテスト→本番、っていう流れで収録するのねん。少し休憩を挟んで今度は同じようにBパートの収録。それで最後に次回予告を収録するのが、オーソドックスなアフレコの流れねん。アバン(注1)がある場合は最初にアバンを収録するのねん。
おぎにゃん
なるほどにゃ〜。
アニメ仙人
第1話のアフレコのときは初回ということで、監督や原作者の挨拶、キャストの顔合わせも兼ねた挨拶を一番はじめにするのねん。
おぎにゃん
おぎにゃん、もっと詳しくアフレコ現場の作業を知りたいにゃん。音響監督が何をやっているのか、とか。
山田さん
それはぼくが教えてあげるよ。
おぎにゃん
あ! 音響監督の山田知明さんにゃ!
山田さん
もう少しでアフレコが終わるからそれまで見学していてね。
おぎにゃん
ありがとうございますにゃん!! うれしいにゃん!
アニメ仙人
おぎにゃん、よかったねん。おいらは先に戻っているのねん。
おぎにゃん
あ、お師匠! 実はおぎにゃん、声優の皆さんにもお仕事について聞きたいにゃん。
アニメ仙人
次の仕事がすぐに入ってたりして、それはなかなか難しいのねん。
おぎにゃん
ガーン!
アニメ仙人
でもかわいい愛弟子・おぎにゃんのために、おいらが代わりに聞いたげるのねん。
おぎにゃん
あ、ありがとうにゃん!
アニメ仙人
というわけで、声優の皆さんに「仕事で気をつけていることは何か?」をきいてみたのねん。
皆さんのコメントは後編で紹介ね〜ん!
(番外編その1 後編に続く) |